生活習慣を見直して、血圧を下げましょう
生活習慣を見直して、血圧を下げましょう
初診の際の高血圧管理計画(高血圧治療ガイドライン)において、生活習慣の改善が求められることはもちろんのこと、降圧剤(降圧薬)使用後においても、生活習慣を改善することで降圧薬を減らすことができ、副作用の心配などを減らすことができます。
医師に向けて書かれた『高血圧治療ガイドライン2009』でも、「原則として、すべての高血圧患者に対して生活習慣修正の教育・指導を行う」と述べられており、あなたが血圧コントロール目的で病院を訪れた際、いの一番に医師からいわれることは、ここで紹介する「生活習慣の改善」であることは間違いありません。
さあ、生活習慣を見直して、血圧をコントロールしましょう。
■ 食事療法、運動療法、その他生活習慣の修正
1. 減塩 (食塩制限)

6g/日 未満
食塩の摂取量が血圧上昇と密接な関係にあることは、以前から数々の研究によって知られています。
また、研究論文によれば、「減塩」は、「減量(体重減)」、「運動」、「節酒」に比べても、もっとも効果的に血圧の低下に貢献しています。
日本における平均食塩摂取量は10g/日を超えているともいわれており、これを6g/日未満に制限することは、かなりな努力を必要とすることも事実です。
2. 食塩以外の栄養素

・野菜、果物を積極的にとりましょう
・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控えましょう
・魚(魚油)を積極的にとりましょう
3. 減量 (体重減)

・BMI 25未満を目標にしましょう
※ BMI=体重(kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}
・腹囲
-
男性:85cm未満
-
女性:90cm未満
4~5kgの減量で血圧が下がることが統計的に示されています
4. 運動

中程度の強さの有酸素運動を中心に定期的に行いましょう。(毎日30分以上を目標に!)
心血管病のない高血圧患者が対象で、リスクの高い患者は事前にメディカルチェックを行い、医師と対策を講じます。
5. 節酒

エタノールで
-
男性:20mL/日以下
-
女性:10-20mL/日以下
男性の1日あたり飲酒量目安(エタノール20-30mL)
酒の種類 | 量の目安 |
---|---|
日本酒 | 1合 (コップ一杯) |
ビール | 中ビン1本 |
焼酎 | 0.5合弱 |
ウィスキー、ブランデー | ダブル1杯 |
ワイン | 2杯弱 |
6. 禁煙

受動喫煙によって周囲の非喫煙者にも被害が及びます。
禁煙補助薬なども考慮し、禁煙を推し進めるべきでしょう。